【書評】弱者の戦略 稲垣栄洋 ~イチローとダルビッシュの筋トレへの考え方の違い~
こんにちわ、ともぞーです。
今回読んだ本はこちら。
私は普段トレーニングとしてキックボクシングや筋トレをしていてたまにYouTubeで
トレーニング関連の本を読んだりしています。
野球においてウエイトトレーニングは必要か?という事で
異なる意見を持っていました。
イチローがダルビッシュに苦言「トラとかライオンは筋トレしない」
!!野球対談 ダルビッシュ有 vs 稲葉篤紀 イチロー、大谷について語る 1/2
その中で
イチロー「ライオンはウエイトトレなんてしない」
ダルビッシュ「シマウマはウエイトしないとライオンに勝てない」
みたいなことを言っていました。
そこで実際シマウマって弱いんかな?と思い
動物の生存戦略についていろいろとググってきたところ
この本がヒット。
早速ぽちって読みました。
その中にライオンとシマウマのどちらが強いか?の結論、
確かに直接対決するとライオンが強いのは明白。
しかし、
長期的な生存戦略としてはシマウマの方に理があり、
絶滅の危機に近いのはむしろライオン。
いやぁ、動物の進化は不思議ですね。
シマウマの縞模様は人間からすると目立って仕方ないのですが
色を識別できないライオンやヒョウからすると
雑草や木々と見分けがつきにくい様です。
先ほどの野球のトレーニングの話に立つと
ライオン=筋骨隆々のメジャーリーガー
ウエイトトレーニングによってこれに追いつくことができる!
と考えるダルビッシュと
ライオン勝つためには、同じ土台に立つのではなく
頭や自らの才能を使って戦略的に勝てる場所で勝つ
と考えるイチロー、といったところでしょうか。
しかしこの本に書かれているのですが
身体の小さい動物は
生存戦略にそって体が小さいのであり
無理して身体を大きくして、巨大な動物と同じ土俵にあえて立たない。
そう考えるとむやみやたらにウエイトトレを神格化するのは
いかがなものか?と思えてきます。
一方でもこの本にはその例外も。
トナカイやヘラジカは角の大きいものが戦わずして強いと判断され
メスを獲得できるそう。
だから必要以上に角が発達している。
これは人間でいうボディビルダーだと思いました。
ボディビルダーにとっては必要以上に身体を大きくすることが
コンテストで勝つという目的に沿った正しい生存戦略なのです。
いずれにせよ、自らの目標への戦略として
必要ならウエイトトレ―ニングをし、必要ないならしない。
すべては戦略的に正しいかどうか?ですね。
その他にもこの本には動物の感心させっれる様々な戦略だ多数。
最後にこの本にも登場したダーウィンの言葉を
”最も強い者が生き残るのではなく、最も賢い者が生き延びるのでもない。唯一生き残るのは変化できる者である”
本書を読めばこの言葉の意味が分かるし
我々人間社会にも当てはまる事だと思えました。
自分の環境を観察し、その中での最適な生存戦略を立て、
戦略によって自分を変化させる。
読みやすくておススメです!